快適な睡眠のためにはマットレスの性能以外にも、体に適したベッドサイズを選ぶことが大事です。
このページの前半では、ベッドサイズの種類と選び方を解説していきます。
ページ後半には、寝る人数と部屋の広さ別に一目で適したサイズが分かる表も用意しましたので、ベッドサイズ選びの参考にしてください。
ベッドサイズ一覧表とマットレスを選ぶときの注意点
日本のベッドサイズは基本的には、シングル・セミダブル・ダブル・クイーン・キングの5種類ですが、もちろんその他のサイズも存在します。
この項目では、その他にも豊富にあるベッドサイズを知ってもらい、見落としがちなマットレスを購入する前に考えなければならないことを分かりやすく解説していこうと思います。
ベッドサイズ一覧表
シングル以下のサイズだけでも豊富な種類のベッドサイズがあるため、直感的に理解しやすいようにシングルサイズ以下とダブルサイズ以上のタイプで表を分けています。
製造メーカーによっては幅や長さが数cm前後している場合があるため、1cm単位で選ぶ必要がある場合は、購入前に製品ページでサイズを必ず確認するようにしてください。
シングル以下のサイズ一覧表
種類 | 表記 | 横幅 | 長さ |
---|---|---|---|
ショート セミシングル |
SSS | 80cm | 180cm |
ショート シングル |
SS | 97cm | |
スモール シングル |
SS | ~80cm | 195cm |
セミシングル | SS | 80~ 90cm |
|
シングル | S | 97cm | |
ロングシングル | LS | 97cm | 200cm~ |
オーダーメイド | ー | ー | ー |
シングルサイズは一般的なサイズのため、どのマットレスでもだいたい取り扱いがありますが、セミシングルなどは全てのマットレスで取り扱いがあるわけではありません。
その中でも、ショートサイズやロングサイズのマットレスは限られた一部の製品でしか取り扱っていません。
特別なサイズのシングルマットレスが欲しいという場合は、オーダーメイドで特注するというのもひとつの手段です。
セミシングル以下のサイズの場合はSSと表記されていても、メーカーによってセミシングルだったりショートシングルだったりするので気をつけましょう。
ダブル以上のサイズ一覧表
種類 | 表記 | 横幅 | 長さ |
---|---|---|---|
セミダブル | SD | 120cm | 195cm |
ダブル | D | 140cm | |
ワイドダブル | WD | 150cm | |
クイーン | Q | 160cm | |
ワイドクイーン | WQ | 170cm | |
キング | K | 180cm | |
ワイドキング | WK | 200cm | |
ロングサイズ | ー | ー | 200cm~ |
オーダーメイド | ー | ー | ー |
セミダブル・ダブルは一般的なサイズのため、どのマットレスでもだいたい取り扱いがありますが、それ以上のサイズは全てのマットレスで取り扱いがあるわけではありません。
その中でも、ワイドダブル・ワイドクイーン・ワイドキング・ロングサイズのマットレスは限られた一部の製品でしか取り扱っていません。
クイーンサイズやキングサイズは1枚タイプの製品は少ないですが、セミシングルを2台並べてクイーンサイズにしたり、シングルサイズを2台並べてキングサイズとして販売している製品もあります。
大きいサイズもシングルサイズと同じように、特別なサイズのマットレスが欲しいという場合は、オーダーメイドで特注することがひとつの手段となります。
マットレス購入前に考える5つの重要な事
マットレスを購入した後に後悔しないためにも、今からお話しする5つのことは購入前に必ず考えるようにしてください。
体に合ったサイズを知る
まず最初に、あなたの体に合ったベッドサイズを考えましょう。
快適に睡眠するためには、「体の幅 + 寝返りの幅が最低30cm(片側15cm)」の横幅が必要です。
- 経済産業省の「主要寸法項目の年代別平均値」というデータによると、男性の場合の肩幅の平均値は約45cm、女性の場合は約40cmです。
- リラックスして横になっている場合は、肩幅に加えて両腕の分の幅が10~20cm程プラスされます。
- 寝ているときの体の幅は
・普通体型の男性で55cm~65cm
・普通体型の女性で50cm~60cm
ということになります。
このことから、快適に睡眠するためのベッドサイズの横幅は、
・普通体型の男性で85cm
・普通体型の女性で80cm
が、最低でも必要だということになります。
寝返りの幅は左右合わせて60cm(片側30cm)が理想的といわれているので、
・普通体型の男性で115cm
・普通体型の女性で110cm
が、快適に睡眠するための理想的なベッドサイズの横幅ということになります。
体格の良い方、寝相の悪い方などは上記の場合のベッドサイズよりも、もう少し横幅を広く考える必要があります。
使用人数
《1人で寝る場合》
1人でマットレスを使用する場合は、上記を参考にベッドサイズを決めてください。
《基本的に1人で寝る場合》
週末のみ恋人が泊まりに来るというような場合には、一緒のベッドで寝ることになることを考えるとシングルサイズでは狭くなるので、セミダブルサイズのマットレスがおすすめです。
予算や部屋の広さに余裕があれば、お互いの睡眠を妨げにくくなるダブルサイズのポケットコイルマットレスがおすすめです。
家族や友人が泊まりに来ることが多い場合には、上層と下層を分離させることができるセパレートタイプというのも1つの手段です。
《2人で寝る場合》
2人用だからダブルサイズとお考えの方は間違いです。
ダブルサイズは140cmしか幅がないため、上記で説明した快適に睡眠するための最低限の横幅が、2人で使用する場合には確保できないからです。
たまに2人で寝ることがあるという場合にはダブルサイズで問題ないと思いますが、毎日一緒に寝るご夫婦などはクイーンサイズ以上が快適に睡眠するためにはおすすめです。
《3人以上で寝る場合》
親子3人以上で寝る場合には、クイーンサイズでも手狭になってきますのでキングサイズ以上を検討しましょう。
子供が大きくなった将来のことまで考えると、シングルサイズなどのマットレスを並べてキングサイズ以上にするのがおすすめです。
設置場所
次に考えるのは設置場所です。
設置するだけなら、例えばキングサイズのベッドを四畳半の部屋に設置することも理論上は可能です。
しかし、その場合は他の家具を置いたりはできなくなりますし、人の通り道も狭くなり、場合によっては扉も開けることができなくなってしまうでしょう。
マットレスのメンテナンスもできませんし、部屋の景観も損ないます。
上記は大袈裟な例ですが、要するに下記のことを考えましょうということです。
- 無理なスペースにマットレスを置こうとしていないか。
- 扉や窓、家具の開閉に邪魔にならないか。
- 移動スペースは確保できるか。
- マットレスを置くことで部屋の見栄えが悪くならないか。
設置方法
設置場所にも通ずることですが、設置方法も重要です。
設置方法は大きく分けて、
・ベッドフレームの上にマットレスを設置する。
の2つです。
《床に直置きする場合》
湿気対策のことも考えるならばできればベッドフレームを使用した方が良いのですが、予算の都合や部屋の構造などによっては床に直置きして使用する人もいると思います。
湿気対策はマットレスの寿命とあなたの健康面に関わってくることなので、その場合はすのこや除湿シートをマットレスの下に敷くことをおすすめします。
もちろんベッドフレームを使用する場合でも、すのこベッドや除湿シートを使用することは湿気対策につながります。
《ベッドフレーム使用する場合》
ベッドフレームもマットレスのサイズも、製造するメーカーによって数cmの誤差がある場合があります。
ベッドフレームの上にマットレスを置くタイプの場合は多少の誤差があってもなんとか使えますが、ベッドフレームにマットレスをはめ込むタイプの場合は、
・マットレスの方が大きくて入らない
という問題が発生する場合があります。
マットレスの方がベッドフレームよりも小さい場合は最悪そのまま使用することも可能です。
しかし、マットレスの方がベッドフレームよりも大きい場合は、マットレスかベッドフレームどちらかの買い替えが必要になる可能性でてきます。
そうならないためにも、シングルサイズやダブルサイズという表記のみを見るのではなく、マットレスとベッドフレームのサイズをcm単位でしっかり確かめてから購入するようにしましょう。
搬入・搬出経路
マットレスのサイズによっては搬入経路をしっかり確認しておかないと、せっかく購入したのに家に入らなくて返品しなければならないといったことも起こりえます。
搬入経路も大事ですが、それよりも大事なのが搬出経路です。
最近では「圧縮ロール梱包」というのが低価格帯のマットレスの中で主流になっています。
これはマットレスをロール状に圧縮することでコンパクトにし、輸送費が安くなり搬入が楽になるというものなのですが、搬出のことについては考えられていません。
圧縮梱包のマットレスを開封すると元のベッドサイズに戻るため大きくなります。
シングルサイズの場合は、入らない家を探す方が難しいので搬出も問題ないでしょう。
しかし、圧縮ロール梱包で大きいサイズのマットレスを購入した場合、”搬入はできたけどマットレスを部屋から出すことができない・2階から下ろすことができない”という事態が発生する可能性があります。
引越屋さんなどに頼めば2階から吊り下げて下ろしてもらうことも可能ですが、費用がかかりますし、それでも無理な場合はマットレスをバラバラに分解するしか方法がなくなります。
ベッドサイズの種類&選び方を表で比較!
一般的なサイズのシングル・セミダブル・ダブルに加えて、次に需要の高いクイーン・キング・セミシングル(横幅80cm)の6種類を表で比較していきましょう。
寝る人数で比較
ページ前半で、快適に睡眠するために最低限必要なベッドサイズの横幅について解説しました。
- 最低限必要な横幅
・普通体型の男性で85cm
・普通体型の女性で80cm - 理想的な横幅
・普通体型の男性で115cm
・普通体型の女性で110cm
上記を踏まえて、快適に睡眠するために必要なベッドサイズを寝る人物・人数別に表にまとめましたので、ベッドサイズ選びの参考にしてください。
寝る人数 | 最低限 | 理想的 |
---|---|---|
子供1人 | セミシングル | シングル以上 |
女性1人 | セミシングル | セミダブル以上 |
男性1人 | シングル | セミダブル以上 |
子供2人 | セミダブル | ダブル以上 |
子供 + 女性 | セミダブル | ダブル以上 |
子供 + 男性 | ダブル | クイーン以上 |
女性 + 男性 | ダブル | キング以上 |
3人以上 | キング | キング以上 |
部屋の広さで比較
寝室に設置する場合、ワンルームなど寝室以外の用途でも使用する場合に最低限必要とされている部屋の広さを表にまとめましたので、ベッドサイズ選びの参考にしてください。
種類 | 横幅 | 寝室 | 寝室以外 |
---|---|---|---|
セミシングル | 80cm | 4.5畳~ | 6畳~ |
シングル | 97cm | 4.5畳~ | 6畳~ |
セミダブル | 120cm | 4.5畳~ | 8畳~ |
ダブル | 140cm | 4.5畳~ | 10畳~ |
クイーン | 160cm | 6畳~ | 12畳~ |
キング | 180cm | 8畳~ | 12畳~ |
建物や部屋の構造によって縦の長さと横の長さは変わってきますが、各畳の広さはだいたい下記の広さになります。
- 4.5畳 … 2.7m×2.7m
- 6畳 … 3.6m×2.7m
- 8畳 … 3.6m×3.6m
- 10畳 … 4.5m×3.6m
- 12畳 … 4.5m×4.5m
寝室の場合は、ベッドの大きさ以外にも人が通りやすい通路の確保(最低でも幅60cm位)と、ベッド以外に何を置くかということも考えてベッドサイズを選びましょう。
ワンルームなど寝室以外の用途でも使用する場合には、ベッド以外にも机や棚などの収納が必要になってきます。
ベッドを置いた場合に収納スペースの確保が難しくなる場合には、収納付きのベッドフレームなどがおすすめです。
まとめ
快適な睡眠のためにはベッドサイズ選びはとても重要なことです。
しかし、部屋に適さないサイズのベッドを置いてしまった場合には、日常生活のストレスにもなりかねませんので、あなたの部屋の広さも考慮してベッドサイズを選ぶようにしましょう。
ベッドサイズ以外では、マットレスの性能も睡眠の質に関係してきます。
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